国内におけるがん治療はまだまだ三大療法（外科的療法、科学療法、放射線療法）が主軸であり、それ以外の治療法は認知度が低いように思います。しかし世界に目を向けてみれば民間療法や先端治療などを積極的に取り入れることで、がん治療の効果を上げている国もあるのです。
その中でも近年研究が進み、承認薬も多く誕生しているのが『遺伝子治療』です。遺伝子治療はもともと他の疾患の治療のために研究が始まりましたが、現在では臨床試験の対象疾患としてはがんが6割以上を占めています。
がんの遺伝子治療は「がん抑制遺伝子」を体内に注射や点滴を用いて導入するという治療法です。この「がん抑制遺伝子」は特別なものではなく、私たちの誰もが体の中に宿している遺伝子です。ですから副作用の心配がほとんどありませんし、三大療法と組み合わせることも可能という、がん治療に非常に効果的に働くことが期待できるのです。
歴史が浅い治療法のため、保険適応でないなどのデメリットもあります。正確な情報を集め、自分が納得できる治療を選ぶようにしてほしいと思います。