病院やクリニックで診察を終えた後にお薬が出される場合、たいてい処方箋を出され、それを手にもって近くの薬局に行き、お薬を購入すると思います。今では当然となったこの光景ですが、一昔前は院内処方といって病院内でお薬を出すケースが多かったものです。
なぜわざわざ薬局にまで足を運ばなければならない院外処方をするようになったのか?これには『医薬分業』という考え方があるからなのです。
診察する医師と薬を調合する薬剤師、その役割を分担することで、医師は診察に集中でき、薬の調合については精通した薬剤師に任せられるというわけです。薬については副作用や飲み合わせ等も考慮する必要がありますから、業務効率と安全性を高めるうえで、医師と患者双方にメリットがあると考えられます。
しかしわざわざ手間ひまがかかる院外処方に対してわずらわしさを感じる方が一部いるのも事実です。特に日中忙しいビジネスマンの方の中には、一か所で済ましてほしいと考える方がいるのもわかります。最近ではそうした患者ニーズに応えて、院内処方をしてくれるクリニックもありますので、事前に確認してみるのもよいかもしれません。